漢方治療
多嚢胞性卵巣症候群
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多嚢胞性卵巣症候群の症状
不規則な月経周期、経血量の減少、閉経、不妊、多毛、肥満、痔。
多嚢胞性卵巣症候群の診断基準
臨床で最もよく使用される2003年ロッテルダム基準です。
以下の3項目のうち、2項目を満たす必要があります：
1.月経不順
2.血液検査または症状によりアンドロゲン（男性ホルモン）の増加が確認される（多毛、ニキビ、男性型脱毛症など）。
3.超音波検査で多嚢胞性卵巣が確認される。
多嚢胞性卵巣症候群のタイプ別治療法
脾虚痰湿型（肥満型）
特徴：月経の遅れまたは無月経、肥満、多毛、腹部の不快感、消化不良、胸の圧迫感、倦怠感、口の粘り。
治療法：脾を健やかにし、湿気を取り、痰を除去して排卵を促す。蒼附導痰湯に佛手散を加減して用いる。
肝鬱型（不肥不瘦型）
特徴：月経不順、月経前の乳房や胸脇の痛み、抑うつ、イライラ、便秘と下痢が交互に現れる。
治療法：肝を疏通し、気を調整し、月経を整える。定経湯に柴胡系方剤を加減して用いる。
陰虚火旺型（痩せ型）
特徴：月経不順、腰痛、めまい、耳鳴り、ほてり、盗汗、口や喉の乾き、不眠、健忘。
治療法：腎を滋養し、精を補い、陰を養って排卵を促す。一貫煎に龍胆瀉肝湯を加減して用いる。
生活・食事の注意事項
1.多嚢胞性卵巣症候群の患者さまは、月経が来ないのは排卵がないためであり、子宮に血液が溜まっているわけではありません。
2.中医学の治療期間は通常3〜6か月であり、西洋医学の月経誘発とは異なり、体質を改善して規則的な排卵を助け、正常な月経周期が整うことを目指します。
3.患者さまは、デンプンと糖類の摂取を控え、野菜や果物の摂取を増やすことが推奨されます。
4.多嚢胞性卵巣症候群の患者全員が体重を減らす必要があるわけではなく、BMIやウエストが基準を超えている場合にのみ必要です。しかし、減量が不要であっても運動は必要です！運動は、肥満型でも痩せ型でも、内分泌を調整し、月経を改善する効果があります。
5.運動はジョギング、水泳、有酸素運動を中心に、徐々に運動量を増やしていくことが推奨されます。
6.食事の調整と有酸素運動を組み合わせることで、体内の内分泌バランスが改善され、規則的な排卵を助けることができます。