妊活エピソード

AMHの数値が低いのですが、体外受精で妊娠するチャンスはありますか?

朱伯威(ツー・ボーウェイ) 院長/医師

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今日は皆さんに感動的なエピソードをご紹介したいと思います。

診察に来られた若いご夫婦、奥様の卵巣機能があまり良くないこと(AMHの数値は0.2ng/mL)を知った時は大変ショックを受けていました。
診察をして「なるべく早く治療を始めればチャンスはある」と伝えると、ご夫婦は妊活をスタートすることを決意されました。
排卵誘発剤への反応は良くないであろうことは分かってはいましたが、すべての卵、すべての胚に全身全霊を込めました。

たしかにAMHの数値は良くありませんでしたが、私たち医師は胚培養士チームと協力し、最適な治療方法を考えました。
幸いなことに初めての治療周期で複数の胚盤胞ができ、単一胚移植を行ったことで可愛い赤ちゃんがやってきました。
凍結胚がまだ保存されているので、今後きょうだいを考えることも可能です。

ご夫婦はその後、地元で妊婦検診を受けられていましたが、ご主人は定期的に私の診察室に現れ、妊婦検診の結果を報告してくれました。
たまに顔出さない日が続くと、私は診察中に「赤ちゃん何キロくらいになったのかな?」なんて考えたりしていました。

今日も一日たくさんの患者さんの診察があり忙しくしていましたが、ご主人はわざわざお祝いのおこわを手に新幹線で台北に来られ、赤ちゃんが生後1か月を迎えたことと毎日どんどん可愛くなっていることを教えてくれました。
それを聞いて私もとても嬉しく思うとともに、この若いご夫婦のように愛情溢れる方の元へたくさんの赤ちゃんが生まれてくれるといいなと思います。

AMHの数値が低い場合の作戦

1. なるべく早く体外受精治療を開始しましょう。AMHの数値の低さは、卵巣内に残っている卵子が数の少なさを表していますが、質の良い卵子さえ取れれば妊娠の可能性はあります。

2. 必要なサプリメントを摂りましょう。DHEA、CoQ10、D3など、医師にご相談ください。

3. 健康な生活を心がけ、食生活や運動量の調整を行いましょう。睡眠の質を向上させ、適度にストレス発散をしましょう。

4. あなたにあった治療方法やスケジュールを医師に相談しましょう。体外受精治療は多様で、PGS検査(着床スクリーニング)やERA検査(着床能検査)などを取り入れることで着床率を上げることができます。

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